今回は、箱根登山電車・箱根湯本駅から徒歩約10分の場所にある、築浅の一棟貸しゲストハウスについて、オーナー様から売却のご相談をいただき、査定・調査・実査のため現地を訪問しました。
今回ご相談いただいたオーナー様は、筆者(辻勇自)が約6年前、箱根町元箱根で所有されていたホテルの売却を仲介したオーナー様です。その後、2024年に箱根町湯本でゲストハウスを経営するため、新たに建物を建築されました。
開業後は主に欧米からの宿泊客が利用し、宿泊予約サイトの口コミ評価も4.5以上を獲得しています。箱根湯本駅から徒歩圏内にあり、コンビニエンスストアへも徒歩約3分という便利な立地です。公共交通機関を利用する海外旅行者にとって、駅から歩いて到着でき、日用品や飲食物も近くで購入できることは大きな魅力だと思います。
建物は築浅で清潔感があり、窓から自然光が入る明るい室内です。玄関を入ると応接ラウンジがあり、壁掛けテレビやソファを備えています。ガラス戸の向こうにはダイニング・キッチンスペースが続き、室内に広がりを感じられる造りになっています。窓から箱根湯本の街並みや周辺の山々を眺められることも、この施設の特徴です。
ダイニング・リビングには、宿泊者が食事や会話を楽しめるテーブルとソファが配置されています。キッチンには調理設備、冷蔵庫、電子レンジ等が用意されており、簡単な自炊にも対応できます。外食だけに頼らず、自分たちの生活リズムに合わせて過ごせる設備は、特に数日間滞在する海外旅行者や家族・グループ客から評価されるポイントです。
室内には洋室だけでなく、引き戸で仕切ることができる畳スペースも設けられています。日本らしさを感じられる空間でありながら、隣接するラウンジと一体的に使うことも、個室として使うこともできます。一棟貸し施設として、宿泊人数や家族構成に合わせて柔軟に利用できる間取りだと思います。
2階には主寝室とサブ寝室があり、施設全体で最大6名程度を収容できます。写真の寝室にはベッド2台のほか、エアコン、照明、衣類を収納できるスペースが整えられています。長期旅行では荷物が多くなりやすいため、収納場所が確保されていることも連泊客にとって使いやすい点です。
宿泊者からは、①一棟貸しのため人目を気にせず落ち着いて過ごせた、②ホテルの時間に縛られず自分たちのペースで滞在できた、③この施設を拠点として箱根観光や富士山方面へ出掛けることができた、等の感想が寄せられています。
特に海外旅行者は、短期間で移動を繰り返すだけでなく、一つの地域に数日間滞在しながら周辺を観光する傾向があります。そのため、キッチンやダイニングを備え、複数人で生活するように宿泊できる一棟貸しゲストハウスは、ホテルとは異なる需要を取り込める施設だと思います。連泊予約が増えれば、滞在日数に対する清掃回数を抑えられるため、運営効率の面でも利点があります。
筆者(辻勇自)の考えでは、この物件は箱根湯本駅徒歩圏という立地、2024年建築の築浅建物、温泉街を望む眺望、一棟貸しという独立性、既に海外宿泊客から高い評価を得ている運営実績が大きな強みです。
一方、売却査定では建物の状態や立地だけではなく、年間の稼働率、平均宿泊単価、連泊比率、予約経路、清掃費・光熱費・運営委託費等の支出も確認し、実際にどの程度の収益を継続して生み出せるかを精査する必要があります。旅館業等の許認可や今後の運営体制を買主へ円滑に引き継げるかどうかも、売却価値を左右する重要な要素になります。
このような築浅の一棟貸し物件は、宿泊事業者だけでなく、箱根に滞在拠点を持ちたい国内外の投資家にとっても検討しやすい物件です。法令や許認可、地域のルール、管理体制を十分に確認することを前提として、所有者が利用しない期間を宿泊施設として運用できれば、別荘利用と収益事業を組み合わせた効率的な活用も考えられます。
箱根・伊豆・熱海をはじめとする観光地では、ホテル・旅館だけでなく、ゲストハウスや一棟貸し宿泊施設の売却・事業承継に関するご相談も増えています。ホテル旅館経営研究所では、建物の査定だけではなく、施設の収益性、集客力、運営実績、将来の活用方法まで含めて調査・分析し、売却や経営改善を親身にサポートいたします。宿泊施設の売却、査定、経営、事業承継をご検討のオーナー様は、ぜひ一度ご相談ください。













